年収や年齢、家族構成によって毎年貯めるべき金額は違ってきます。
社会人になりたての人は貯金はほとんどないでしょうし、収入が増えてくる年齢になればなるほど毎年の貯金額は多くて当たり前です。
同じ100万円でも、年収500万円の人の貯蓄100万円と年収1000万円の人の貯蓄100万円では、年収500万円の人の100万円の方が優秀な家計なのです。
だから、貯蓄額ではなく貯蓄率で考えるようにしています。
貯蓄率であれば年収や年齢に関係なく、毎年どれくらいの金額を貯めていけばよいのかという目安になりますから。
毎年の貯蓄率の目安は年収の3割。
何故、毎年の貯蓄率の目安を3割にしているのか?
それは以前に書いた総務省の統計データを参考にした記事では、下記のような結果になっていたからです。
- 29歳以下で25.2%
- 30代で32.2%
- 40代で28.4%
- 50代で25.5%
- 60代で12.2%
- 70代以降で19.1%
目次
教育費や住居費が負担な時期でも貯蓄率3割を目指す
2年前に書いた記事なので内容はちょっと古いものになっている可能性が高いのですが、過去の総務省の統計データでは、30代が貯蓄率30%超えで一番高くなっています。
30代といえば、ローンを組んで住宅を購入したり子どもが生まれて家族が増える人が多い世代です。
それにも関わらず、30代の平均貯蓄率は30%を超えています。
やはり優秀な家計を目指すのであれば、どんな年齢であっても毎年の貯蓄率は3割を目安にするとよいのではないでしょうか。
40代、50代は住宅ローンに加えて子どもの教育費が重くのしかかる世代だと思うので、年収は増えているだろうけれども貯蓄率は減っているのではないかと考えています。
確定拠出年金で強制的に資産形成
社会人になりたての頃は収入も少ないので、一人暮らしをしているのであれば貯蓄率30%は難しいかもしれません。
その場合でも、毎月少しずつでもよいので貯蓄していきましょう。
できれば、毎月1万円ずつでも信託報酬の低いインデックスファンドの積立をしていければ40代、50代の教育費の負担が増える時期には、それなりの資産形成がされている可能性が高いです。
勤務先が確定拠出年金(401K)を導入しているのであれば、税控除のある確定拠出年金を優先して積立していくことが資産形成の第一歩です。
勤務先に401Kが導入されていなければ、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入するとよいでしょう。できれば上限掛金めいっぱいまで拠出しましょう。
関連記事 企業型確定拠出年金を有効利用して老後に備えよう 関連記事 個人型確定拠出年金(iDeCo)はどれだけ節税できる?メリットとデメリット。
早め早めの行動で安定した生活をする
何でも計画をしっかりと立てて早めに行動することで、後にお金が足りないと慌てることもありません。
早め早めの行動とは、繰り上げ返済に精を出して住宅ローンの完済を早めるとか、子どもの教育費は赤ちゃんの頃からコツコツと貯めていくなどです。
若いときから計画的に貯蓄や投資を実行していくことで、負担の大きい大学の時期に困ることはなくなりますから、子どもが奨学金を借りなければならないという事態も避けられます。
給付型でない奨学金はいわゆる借金ですので、子ども自身が返済しなければなりませんから社会人になりたての人にはかなりの負担でしょう。
今は奨学金が返済できなくて、自己破産する人もいるそうです。
関連記事 奨学金問題と親(家庭)の経済力と子供の学力の関係
貯蓄率3割を実行していくと、いくら貯まる?
貯蓄率3割を20年間続けていくと、いくら貯まるでしょうか?
まずは、年収別の目標年間貯蓄額から。
- 年収500万円の人の目標とする年間貯蓄額は150万円
- 年収800万円の人の目標とする年間貯蓄額は240万円
- 年収1000万円の人の目標とする年間貯蓄額は300万円
年収は年齢を重ねるごとに増えていくことが多いのですが、あくまで20年間一定の収入だったとします。
すると、かなりの金額が貯まります。継続は力なりですね!
- 年収500万円の人は20年間で3000万円貯まる
- 年収800万円の人は20年間で4800万円貯まる
- 年収1000万円の人は20年間で6000万円貯まる
どうでしょうか?
資産形成の基本は、毎年の貯蓄の積み重ねであることがわかります。
20年間貯蓄率30%をキープし続けると、かなりの金額が貯まるのです。
また、資産運用を併用することでさらに資産形成のスピードは速くなる可能性が高くなります。
投資で資産形成をさらに加速させる
投資をすれば確実に資産が増えるということが約束されるわけではありません。
だから、誰にでも投資を推奨することはしませんが、普通に貯金だけしているよりは、お金の増えるスピードがあがる可能性は高いです。
関連記事 節約して株式投資に資金を投入することを習慣化することが金持ちへの近道
投資に興味のある人は下記の記事も参考になるかと思います。
何に投資をするか?は資産形成していく上では非常に重要です。
ギャンブル的な投資は当たればデカいですが、ハズレると悲惨です。
関連記事 100万円の資産運用の始め方。投資初心者でも簡単に実行できるよ! 関連記事 500万円の資産運用、できるだけ増やしたい時の投資先は?関連記事 1000万円の資産運用、手堅い運用でお金の不安を解消しよう!
自分に必要な貯蓄額はいくらか知りたい人はこの記事が参考になると思います。
関連記事 毎年貯めなければいけないお金(貯蓄率)はどのくらい?
[最終更新日]: 2021/06/02