景気にもサイクルがあるので、株式市場にも当然サイクルがあります。
株だけでなく、不動産、債券、為替にも同じ。
このサイクルを利用して投資対象となる資産を変えていきましょうという考え方もあるのです。
相場ローテーションを読んでお金を増やそうという書籍は、次に来る相場は何か?相場のローテーションを先読みして資産を動かすことで運用成績を高めることができると書かれてあります。
株だけでなく、金相場、原油相場、不動産、政策金利、為替相場などのさまざまなデータを用いて分析されています。
リーマンショックの数か月前に発売された本なので、リーマンショックのときのデータ分析がないのが残念なのですが、相場ローテーションの読み方について参考になるかもしれません。
景気が良いときはディフェンシブ株の株価は騰がりにくいですが、最近はP&Gやユニリーバといった優良ディフェンシブ株の株価は好調です。
タバコ株も生活必需品セクターに属していて、ディフェンシブといわれていますがタバコ株のMOやPMの株価は対照的に絶不調(泣)
景気後退期にはディフェンシブ株も下落しますけど、下落率は低めなので、成長株からディフェンシブ株へサイクルが移ってきたのかもしれません。
目次
【Fear&Greed Index(恐怖&欲指数)】投資家心理は悪化している
ISMが発表した2019年8月の製造業の景況感指数が悪化しました。
景気後退の境目とされる50を切ったことで、景気後退の足音が聞こえてきた感じはしますね。
Fear&Greed Index(恐怖&欲指数)を見ると、投資家心理は1年前に比べて悪化しています。
1年前は71とGreedで楽観的な投資家が多かったのが、今は27とFearとなっています。
1週間前は16でExtreme Fearだったので少しは改善していますが、悲観的な投資家が増えているのでしょう。
米国優良ディフェンシブ株の株価が好調
1年前は株価が低迷していたP&Gの株価が2019年はかなり好調です。
下記のチャートは2018年5月からのチャートですが、PGのリターンがまさかの66%超え!
青:PG、緑:UL、赤:S&P500
ユニリーバもPGほどではないけれども、年初来高値を更新するなど比較的好調です。
2018年は年初から5月頃はP&Gは売られまくっていて、S&P500にかなりアンダーパフォームしていました。
P&Gは多数のブランドを売却したり、中核事業を強化したりと再編が進んだ成果がみられるようになってきたのかも。
2015年9月頃から現在までのチャートですが、このスパンでみてもP&Gは好調ですね。
P&Gは米国株投資を開始した頃からずっと保有しています。
投資期間(9年くらい)のことを考えると、すごく利益がでてるわけではないけど、P&Gは配当もずっと増え続けているし、長期で保有するにはいい銘柄です。
生活必需品セクターは株価が堅調(2019年)
生活必需品セクターの代表的な銘柄は、
- P&G
- マクドナルド
- コカ・コーラ
- ウォルマート
- ペプシ
などですが、どの企業の株価も好調です。(2019年8月末)
S&P500をアウトパフォームしている企業がほとんど。
ただ、生活必需品セクターの中でもフィリップモリス(PM)やMO(アルトリアグループ)の株価はイマイチですけどね。
実際にバンガードのETFで比較してみると、生活必需品セクターはS&P500指数を上回っています。
- VDC(生活必需品セクターのETF)のリターンは20.01%
- VOO(S&P500のETF)のリターンは17.57%
※年初からの9/3までのリターン
投資家心理のサイクル
今はどの位置にいるのでしょうか。
相場の頂点であるEuphoria(多幸感)はとっくに過ぎていると思うんだけど…。
投資の絶好のチャンスは言うまでもなく、Despondency(落胆)やDepression(意気消沈、不況)のときでしょうね。
こういう状況で投資するのは怖いのだけど、長い目でみれば報われることが多いということは知っておく必要があります。
関連記事 投資家心理を考慮しつつも配当金再投資で投資収入を増やす!
まとめ
リセッション(景気後退)が近づいていると感じたら、レイ・ダリオが推奨するような手堅いポートフォリオを組むというのは賢い選択肢かもしれないなぁと思います。
関連記事 【リセッションに備える】レイ・ダリオのオール・シーズンズ戦略からポートフォリオを考える
[最終更新日]: 2020/02/07