2017年2月のカンブリア宮殿に藤野社長が出演したことから人気が加速したひふみ投信ですが、最近は不調なのでしょうか?
他のアクティブファンドと比べてひふみ投信だけが圧倒的に不調などとは思いませんが。
今回の不調はたまたまなのか、今後も続くのかは誰にもわかりませんが、投資するということは好調なときもあれば不調なときもあるので、些細な価格の変動でアタフタするべきではないと思うのです。
目次
ひふみ投信は不調なのか?
ちょうど、2018年7月の月報がひふみ投信より発表されています。
一部で不調だと騒がれているのは、東証株価指数に比べて7月のリターンが悪かったり、7月末から連日基準価額が大きめに下落しているというのが原因のようです。
藤野社長のコメントとして月報に掲載されていました。
短期的には日本の株式市場ははっきりした動きが見えずに不透明な市場環境が続きそうです。私たちは短期的な業績のトレンドには一喜一憂せずに長期的に成長できる会社に投資をしています。むしろ今はそのような会社に安く投資できるチャンスであると考えています。
by.藤野英人
ひふみ投信を信じて投資を継続するかどうかは自身に決定権がありますから、どうにでもなります。
投資家から不満が出てくるというのはそれだけひふみ投信が期待されているからに他ならないのでしょうが、短期的な価格の変動にこだわり過ぎてはこの先も投資なんて継続できません。
ひふみ投信だけが不調?SBI中小型株F・Jリバイブと比較してみる
ひふみ投信の2018年7月の月報によると、7月の運用成績は-1.5%となっていてTOPIXをアンダーパフォームしています。
私が定期的にウォッチしている優秀なアクティブファンドであるSBI中小型株F・Jリバイブの運用成績も見てみます。
Jリバイブは2018年8月3日付けの週報より抜粋しています。
7月のJリバイブの運用成績は3.1%ですが、直近1週間では-2.6%です。
それぞれの1か月チャートを見てみましょう。
青:ひふみ投信、赤:Jリバイブ、緑:TOPIX
確かに7/30から8/6にかけての基準価額の下落率は大きいですが、ひふみ投信に限ったことではなく、比較対象としたJリバイブも同じように下落しています。
だから、ここ数日の不調というのはひふみ投信に限ったことではありません。
1か月チャートで見ると確かにひふみ投信の下落率は高いですが、10年チャートで見てみるとまた違ってきます。
青:ひふみ投信、赤:Jリバイブ、緑:TOPIX
10年で見てみるとTOPIXには圧倒的なリターンの差をつけています。
今までにも今回と同じように、短期的にはリターンがTOPIXに劣っていた時期もあったでしょうが、長い目でみてみるとレオスのひふみ投信に長期投資している投資家は恩恵を受けているのです。
ひふみ投信は保有し続けるべきか?
投資を開始して間もない投資家が騰がると思って投資したものが下落を続けているとか、予想していたものとは違うとなると不安に思うのも仕方がありません。
資産が減る不安は投資家であれば誰もが経験することですが、投資を続けていくと価格の変動にはいい意味で鈍感になってきます。
値下がりが気になって不安で仕方ないのであれば、一旦売ってしまうというのもアリなのではないでしょうか。
一度、クリアな状態にしてから再度検討することもできますし。
優秀なアクティブファンドでも下落相場ではそれなりにやられる
Jリバイブはひふみ投信に負けず劣らず優秀なアクティブファンドという認識ですが、2008年から2012年にかけて株式市場が暴落したときは無傷ではいられませんでした。
レオスのひふみ投信の設定開始はリーマンショック後だったので、市場の暴落をまともにうけたことはないですが、Jリバイブはリーマンショックの暴落をまともに受けています。
その当時の運用報告書を見つけられないので詳しいことはわからないですが、2010年7月22日の基準価額は5897でした。
設定開始時から4割以上は下げているのです。
この時は100年に1度の金融危機といわれていたくらいですから、株式市場の暴落も激しかったのかもしれませんが、どんなに優秀なアクティブファンドであっても下げるときはあるのだという覚悟は持っておいた方がよいです。
今まで圧倒的なリターンを叩き出してきたひふみ投信ですが、ひとたび株式市場の暴落がくれば無傷ではいられないでしょう。
関連記事Jリバイブとひふみ投信のリターン比較、どちらも優秀なアクティブファンドと再認識
一時期不調だと噂されていたひふみ投信の約3年後
さて、この記事を公開したのが2018年8月です。
そして、追記している今は2021年4月。コロナショックを乗り越えて1年が経過しています。
一時期不調だといわれていたひふみ投信の運用成績はどうなっているのか調べてみました。
3年の運用成績をみても、TOPIXをアウトパフォームしています。
運用資産額が小さかった頃のような圧倒的なリターンは出てませんが、インデックスには勝っているので許容範囲ではないでしょうか。
コロナショックのあとの回復が凄いですね。
不調だといわれていた2018年の8月頃の基準価額は4万円ほどでしたが、ほぼ3年近くが経過した今はすでに6万円を超えています。
不調だといわれていたけれども、一時的なものだったようです。
今後はどうなるかはわかりませんが、優秀な投資信託であることは間違いないでしょう。
ひふみ投信は不調なのかについてのまとめ
ひふみ投信は不調だと一部で騒がれているようですが、他と比べても著しく不調といったことではなさそう。
常に好調な投資信託など存在しませんし、アクティブファンドである以上はインデックスファンドに比べてボラティリティも高いので、ある程度の価格の変動は耐えるしかないです。
それが嫌であれば、アクティブファンドではなく低コストでもあるインデックスファンドに投資する方がよいのではないでしょうか。
インデックスファンドでも常に右肩上がりなわけはないですが、値動きはアクティブファンドに比べれば小さいです。
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[最終更新日]: 2021/04/07