2018年になってからタバコ株の下落が続いています。
そして、昨夜(2018/11/12)もBTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)を中心にタバコ株は軒並み売られました。
BTIなんて8%以上も下落していますが、急落の原因はFDAがメントールタバコを禁止する可能性があるからというニュースです。
もし、メントールが禁止になるのであればBTIもMOもかなり影響があるといえるので、株価の下落も仕方ないです。
保有株ではないですが、インペリアル・タバコもメントールタバコが禁止となった場合は影響を受けることになります。
最近は、たばこ企業には逆風が吹きまくりですね(>_<)
目次
メントールタバコが米国で禁止の場合の影響は?
FDAによるメントールタバコが規制された場合の影響についてですが、保有株でいうとBTIとMOが影響を受けます。
メントールタバコ規制でBTIの影響
メントールタバコが禁止となると、BTIの業績はかなり悪化すると予想できます。
モルガンスタンレーのアナリストによると、米国市場での利益の25%がなくなるかもと試算されています。
メントールタバコ規制でMO(アルトリアグループ)の影響
メントールタバコが禁止となると、MO(アルトリアグループ)もかなり影響を受けます。
BTIほどではないですが、メントールタバコは利益の20%に相当します。
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フレーバータバコの規制について
最近はフレーバータバコというものに対しての規制が厳しくなっています。
少し前にも未成年による電子タバコの利用者が増えていることが問題視され、電子タバコが規制されました。将来的には電子タバコの全面禁止を検討しているというニュースもあり、通常のタバコ企業の株が騰がったこともありました。
関連記事 たばこ事業の今後は規制強化や健康問題がカギとなる?
フレーバータバコというものが未成年を中心に人気があるようなのですが、メントールタバコを吸う未成年者がそれ以外のタバコの2倍以上消費されているらしく、FDAはフレーバータバコを規制の対象にしたいようです。
メントールタバコは健康上の害が大きい可能性がある
2013年頃にも、FDAはフレーバータバコは通常のタバコよりも健康上の害が大きい可能性があり、依存性も強いとの結果もでているので、いずれはフレーバータバコの販売規制を検討していることが発表されています。
メントールが含まれていることで清涼感が得られることで喫煙のハードルが下がり、未成年者の喫煙を促進する可能性があるという点が問題視されているようです。
2016年にはFDAはフレーバタバコの規制をしようとしたけれども、オバマ政権が阻止したということもありました。
企業にとっての悪材料は投資家にとって好材料となる?
シーゲル博士の株式投資の未来には、1925年から2003年末でみてみるとフィリップモリス(現在のアルトリアグループ)の運用成績が第1位となっていることが書かれています。
フィリップモリスといえば、規制や訴訟といった問題の集中砲火にさらされて、数十億ドルの陪食金コストを抱え込み、破綻の恐れさえある。
(中略)
フィリップモリスが生き残り、引き続き高水準な利益を稼ぎ出し、それを配当の形で投資家に還元する限り、投資家は今後ともとびぬけたリターンを手にするだろう。
現状は株価は低いですし、利益水準も高いです。
しかし、メントールタバコが禁止になると当然のことながら利益は減りますから、投資家が手にする配当金は減る可能性も考えられるのです。
肝心なのは、増益率そのものではなく、投資家の期待に対してどうだったのか?ということなので、投資家にそもそも期待されていなければ利益水準が多少低くなろうがOKなわけです。
今後、注視していかなければならないのは、利益水準がどのくらいになるのかということと、どれくらい株主還元があるのかということでしょうか。
まとめ
かなり前からフレーバータバコは規制される方向で進んでいるようですし、メントールタバコが米国で規制されたならば、MOやBTIはかなりの影響を受けます。
実際にカナダの一部の州ではメントールタバコは販売禁止にもなっています。
もしも、米国だけでなく世界で規制されたら…と考えると恐ろしいですが、禁煙するという人が増えるのかしら?
メントールではないタバコを吸うのか、止めるのかが気になります。
[最終更新日]: 2020/02/07