
バークシャーの現金は今も変わらず積みあがっています。
以前に、個人投資家は現金比率が下がっているけれどもバークシャーは現金が積みあがっていて正反対の結果になっているという記事を書きました。
関連記事 キャッシュポジションの適正比率は?バークシャーと個人投資家では正反対に!
先ほどの記事には2017年の2Qにおけるバークシャーの現金について書いてあります。
当時は1000億ドルに少し足りないくらいの現金保有でしたが、2018年末時点では1000億ドルを超える現金を保有していました。
米国市場は堅調に推移しているため、バフェットのお眼鏡にかなう投資先がほとんどない状態で、仕方なく現金が積みあがっているのでしょうね。
目次
バークシャーの現金は2018年末は1000億ドルを超える
バークシャーが保有する現金は米国財務省証券で大半は運用されています。
それにしても1000億ドルを超える現金って凄まじいですね。
並べてみるとどれくらいの量になるのか興味があります(笑)
バークシャーの現金保有額(2009年4Q~2018年4Q)
では、バークシャーの現金の推移をみてみましょう。
リーマンショックがあった翌年2009年末の現金保有額は約300億ドルです。
景気が回復してくるにつれ、現金保有額が伸びてきていますね。
現金保有額が最大だったのは2017年末の1160億ドルでした。
バフェットが株式市場の推移に合わせるように現金を増減させている
バークシャーの過去の現金保有額を調べてみると、株式市場が低迷している時期は現金保有額が減少し、株式市場が堅調に推移しているときは徐々に現金保有額を増やしています。
たとえばITバブルがはじけた2000年や2001年はバークシャーの現金保有額は少ない(100億ドルにも満たない)ですが、2003年には急激に現金保有額が多くなりました。
2004年から2007年にかけては400億ドル強を現金保有しています。
その後、リーマンショックが発生し、現金保有額も200億ドル強まで減らしました。
そして、2018年末は1120億ドルの現金を保有しています。
バークシャーの現金比率は?
先ほども書いたように2018年末のバークシャーの現金保有額は1120億ドル。
2019年1Qでの株式投資額が2000億ドル弱なので、比率にすると約33%になります。
キャッシュ比率が高いですね。
2010年のバフェットからの手紙では、バークシャーは少なくとも100億ドル~200億ドルの現金を保有するようにしていると書かれてあります。
いつも手元には十分な現金を保有しておくことで、金融の混乱が発生したとしてもバークシャーは財務面でも気持ちの面でも攻めにでる用意ができているのです。
2008年のリーマンブラザーズの破綻からわずか25日の間で、バークシャーが投資した額はなんと156億ドル!
156億ドルもの投資を短期間で行うことができたのも、手元に現金が豊富にあったからですね。
まとめ
適正な現金比率というのは、投資家によってさまざまで正解なんてありません。
高いリターンを追い求めるために、常にフルインベストメントでほぼ現金ナシという人もいるでしょうし、バフェットのように株式市場の推移に合わせて現金比率を変える人もいるでしょう。
今後の株価なんて誰にもわかりませんから、毎日夜ぐっすりと眠れるような居心地のよい状態にしておくのがベストです。
[最終更新日]: 2019/08/20