BTIは200か国以上で200以上のブランドを販売し、世界の喫煙者数が10億人といわれる中で、およそ1.25億人がBTIの製品を使っています。
また、55か国以上でシェア1位をとるほどのブランドも保有。
2017年には米国企業のRAI(レイノルズ・アメリカン)を買収しました。
最近は電子タバコが原因で米国で亡くなる方がいたり、肺の健康被害者が多数でるなどの理由で、米国でもフレーバー付の電子タバコが禁止されるといった悪いニュースが続いています。
そして、2019年8月後半からは合併の話が進行中であることを発表したMOやPMの株価の下落幅が大きく目立ちます。
しかし、MOやPMに比べると、BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)の最近の株価推移は比較的堅調。
緑:BTI、青:MO、赤:PM、ピンク:S&P500
BTIは2018年の株価がおよそ-26%で同業他社に比べて下げ過ぎでしたから、今年は年初来でプラスになってます。
BTIは2019年上期の業績もまずまず好調でしたし、通期予想も好決算が予想されています。(好決算といっても緩やかな伸びというレベルですが)
目次
BTIの2019年上期の業績について
BTIの2019年上期の業績です。
売上、利益ともにわずかだけど伸びているのがわかります。
BTI製品の日本でのシェア
加熱式タバコがまずまず好調のようで、日本でのグローのシェアはPMのアイコスに次いで2位となっています。
JTのプルームテックのシェアが低いですねぇ…。
JTやPMが日本でのシェアを減らす一方で、BTIは増えてます。
BTIは主要なマーケットで電子タバコのシェアが拡大
電子タバコも好調にシェアが拡大しているようですし、イギリスではJUUL(ジュール・ラブズ)を超えました。
タバコ葉を使っていないニコチンパウチのVELOがアメリカで成長
レイノルズ・アメリカンのブランドのVELOが好調みたいです。
写真を見ると、ラスベガスでは大々的に広告を出してるし。
VELOはモダン・オーラル製品という分類に入るものらしいですが、それにしても、米国では不思議な商品が販売されてますね。
小袋にニコチン製品が入っているようです。
しかも、ミントやシトラスといったフレーバーまで付いてるのですよ。
BTIの2019年通期での業績予想は?
ガイダンスではBTIの2019年通期業績は、緩やかな成長が予想されます。
従来の紙巻きたばこは引き続き販売数量は減少するだろうけど、新しいカテゴリの製品が急成長の見込み。
売上成長が30%~50%増ですからね。
まとめ
紙巻たばこの販売数量は減少していますが、値上げでなんとか凌いでいる状況です。
ただ、新カテゴリーの製品や従来型のオーラル製品の売り上げが伸びていて(2桁成長)、紙巻きたばこの販売数量の減少によるマイナスを補って余りあるほど。
加熱式タバコの売上もわずかながら成長。
特に、日本や韓国、ロシアで伸びています。
電子タバコの売上は58%も成長していて、ヨーロッパ、米国、カナダで増えていますが、米国では電子タバコの規制が強化されているので、落ち込むかもしれませんね。
2019/8/1にBTIの業績発表がありましたが、この時点では米国での電子タバコの規制はそこまで強化されていなかったはず。
通期では緩やかな成長が見込まれているけれども、米国でのフレーバー付電子タバコ禁止の影響はどのくらいあるのでしょうか?
BTIからは何も発表されていないので、わからないです。
[最終更新日]: 2019/09/25