リーマンショックで世界中の株式が暴落してから早くも10年が経過しました。
この10年間はリセッション(景気後退)に突入もせず、株式市場は比較的堅調に推移していました。
しかし、リセッションというのは避けられるものではなく、だいたい10年に1回くらいの頻度で景気後退します。
2019年になってから逆イールドが発生したり、米中貿易戦争が勃発したりとリセッション入りも間近ではないかと言われ始めています。
リセッション入りすると株式で運用している資産は大幅に下落します。
酷いときは半値以下になったりもしますから、非常に苦しい日々を過ごさなければなりません。
来るべきリセッションに備えて、なるべく株式投資での資産減少を抑えるようなポートフォリオを構築できないのかと思いませんか?
簡単ではないけれども、レイ・ダリオがリセッションにも対応できる個人投資家向けのポートフォリオを発表しているので参考にしてはいかがでしょうか?
目次
リセッションにも対応できるポートフォリオとは?
レイ・ダリオといえばヘッジファンドの帝王といわれる人物ですが、個人投資家向けに考えたポートフォリオが世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方に書かれてあります。
株式と債券の割合は50%ずつというのが、比較的安全な比率と一般的には言われることが多いです。
しかし、レイ・ダリオはこれでもまだリスクが高すぎると主張しています。
もっと、債券の割合を高くする必要があると。
関連記事 【リセッションに備える】レイ・ダリオのオール・シーズンズ戦略からポートフォリオを考える
まぁ、全てを受け入れるつもりはさらさらないけれども、レイ・ダリオの推奨するポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)の一部を取り入れてみることにしました。
VGLT(米国超長期債券ETF)へ投資開始
2018年初め頃から、BNDへの投資を開始しています。
関連記事 【BND】米国トータル債券市場ETFは株価の安定感が抜群だ
米国債券ETFということもあって、値動きはかなりマイルド。
それでいて毎月分配金も支払われます。
わずかな含み損状態が続いていたけれども、最近ではようやくプラスで推移するようになってきました。
レイ・ダリオのオールシーズンズ戦略を参考にして、新たに追加したのが、VGLT(バンガード米国長期政府債券ETF)です。
VGLTは実効残存期間が10年~20年の債券が7.8%、20年~30年の債券が92.2%となっています。
設定来のVGLTの株価推移。株式が暴落するリセッション期のリターンは高い!
VGLTが設定されたのは2009年11月なので、リーマンショック後の不景気のときです。
青:VGLT、 ピンク:S&P500、 緑:BND
設定来のリターンでいうと、S&P500が圧勝しています。
しかし、株価が低迷していた2009年11月から2013年辺りまではVGLTのリターンの方がよいことがわかります。
青:VGLT、 ピンク:S&P500、 緑:BND
景気後退局面に向けて債券ETFをポートフォリオに加えてリスク低減を図る
レイ・ダリオのオール・シーズンズ戦略は債券の割合が多すぎると考えるので、完全な真似はしません。
でも、いずれ到来する景気後退局面に備えて債券ETFをある程度はポートフォリオに入れておくことで、株式のマイナスの一部を相殺することが可能となります。
BNDもVGLTも長期で保有するつもりはなく、株式の暴落時にキャッシュが枯渇するようであれば即座に売却して、株式の購入資金にするつもりです。
金利上昇は長期債券にとってマイナスになるので、今後も景気拡大が続いた場合は金利動向次第では損失も出るかもしれません。
VGLT(米国長期債券)への投資のまとめ
前回の景気後退局面では株式の買い一辺倒でしたが、今回は債券ETFもポートフォリオに加えて、どんな値動きをするのかを自分の目で確かめることにします。
レイ・ダリオの個人向けポートフォリオのリターンは不況期に真価を発揮します。
[最終更新日]: 2020/02/07