配当金を支払うのは株主にとってマイナスなのか?

 

株式投資をしているとさまざまな意見があるなと感じます。

 

よく議論されているのは、

アクティブファンド vs インデックスファンド

無配の企業 vs 高配当の企業

 

自分のお金を運用しているのだから、好きなようにすればいいと思います。

いろんな考え方の人がいるから、ありえないくらい高値になったり、低値になったりと株価が変動するので。

 

個人的には配当金を株主に支払うことが悪いとも思いません。

しかし、どんな企業でも配当を支払うべきだとも思わない。

 

税金の問題もあるので配当金は支払わずに自社株買いにするべきという意見もありますね。

 

では、どんな企業も配当を支払わないで事業の再投資にまわしたり、自社株買いだけして株主に配当金を支払わないのが正解か?というとそんなことはあるわけない。

 

企業の価値というのは、将来その企業が生み出すキャッシュの総額といわれています。

やはり、どこかで企業が稼いだキャッシュを配当という形で株主に支払うべきですよ。

 

ただ、内部留保もしつつ適切な配当性向での配当金支払いに限りますが。

 

 

高成長している企業は配当は支払わなくても構わない

 

配当金は2重課税で投資家は税負担が重くなるので、成長株は無配にして事業の成長のための再投資に使うべきという意見が多く、私も同意します。

 

事業が伸び盛りの成長企業は無配にした方がいいです。

圧倒的な成長があるのであれば株主に配当を支払うよりも、事業に投資した方が効率よく企業価値を高めることはできますから。

 

業績が伸びて企業価値が高まれば、自然と株価もあがり、投資している株主は配当金は得られなくても、売却した場合は株価の値上がりによるキャピタルゲインという形で報われます。

 

ごくごくわずかな配当金を受け取るよりも大きな利益を得られるんですから、誰も文句はいわないでしょう。

 

そして、高成長の時代が終わり成熟企業へと変わっていく頃には、配当金の支払いが始まります。

 

長く生き残っていく企業に初期の段階で投資することができれば、株主が得る利益は莫大なものになっています。

 

 

無配の成長株に投資して儲かるとは限らない

 

成長株は玉石混淆。

無配でも業績が伸びている間は、基本的には株価はあがっているでしょう。

 

ただ、成長企業は株主の期待が高いこともあって業績の伸びがイマイチであれば、株価の値下がりが半端ないです。

 

そうすると、キャピタルゲインを得るどころか、損失を出して終わる可能性も高いわけで無配の成長株への投資はいつも報われるとは限りません。

 

最悪の場合は倒産なんてこともありますから。

今ガンガン買われている成長株が数多くありますが、10年後、20年後に生き残っている企業はどれくらいあるでしょうか。

 

無配の成長株で利益を得るには、適切なタイミングで買い、適切なタイミングで売るということが必要。

上手に売買しないといけないということですね。

 

 

配当金を支払うべき企業

 

配当金を支払うべき企業はどういった企業でしょうか。

 

設備投資にもお金があまりかからず、成熟してしまって事業の成長もあまり見込めない。

そのような企業は、やはり株主に配当金として支払ってくれた方がうれしいというか、支払うべき。

 

バフェットのように資本配分に優れた経営者がいれば話は変わるのかもしれません。

 

どうしてこのように考えるのかというと、企業の経営陣にもさまざまな人がいて、多くの経営陣がバフェットのように適切な資本配分を行っているとは思わないから。

 

少なくともバフェットが株主に配当を支払わずバークシャーの利益を内部留保するのは、2重課税の問題と株主に配当として還元する以上の価値を創造できると判断しているからでしょう。

 

昔、一度だけバークシャーは配当を支払ったことがあるそうなのですが、この決議のときにはバフェットはトイレに行ってその場にいなかったという言い訳?のような話がありますが。

 

下手な資本配分をするぐらいなら、2重課税であったとしても株主に配当として還元するのがあるべき姿だと思います。

 

その昔、コカ・コーラは潤沢なキャッシュを使って、いろいろな企業の買収を試みていました。

シナジー効果が見込まれ、企業価値があがるような買収なら株主も納得できるでしょうが、なんとエビの養殖をする企業を買収していたというんですから驚きです。

 

結局、そんな無駄な買収してお金の無駄遣いをするのならば、2重課税であっても配当金として株主に支払うべきだと思いませんか?

 

最近のアルトリアグループ(MO)においても結果論かもしれないけれど、JUULやクロノスの買収で大きな損失を出してます。

 

そのお金が株主に配当金として支払われていたらなぁとも思わなくもない(笑)

 

確かに、配当金は受け取る際に課税されてしまうので非効率です。

しかし、配当金として支払ってもらえれば投資家は、他の優良企業に配当金で投資する事もできますし、キャッシュとして保有しておくこともできるので自由度が高いですよ。

株主自身が好きなように資本配分できるわけです。

 

それに、長期保有しておけば、配当金だけで投資元本を回収することも可能ですし。

 

万が一、企業が倒産したとしても配当金で元本回収できていれば、まだマシです。

 

 

自社株買いについて

 

自社株買いは配当金と違って2重課税になりません。

自社株買いすることで、1株当たりの価値は上がるので基本的には株価は上がります。

 

ということは税制面からみても配当金を支払うよりも自社株買いの方がよいのか?となるけれども、個人的には自社株買いと併せて配当金も支払って欲しいですね。

 

自社株買いをして消却までしてくれればありがたいけど、ストックオプションにするためということもありますし。

しかも、あきらかに割高な水準での自社株買いは株主に利益還元しているともいえません。

 

だから、どんなときでも自社株買いが有効とも思わないです。

 

どちらかというと私は配当金で支払って欲しいかも?

 

 

配当金支払いについてのまとめ

 

高配当でもなく、無配でもなく、配当成長率(増配率)の大きな企業に投資したいです。

 

今は配当利回りが低くても、20年後、30年後にYoCが大きくなっていくような企業が理想。

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[記事公開日]: 2020/06/22
[最終更新日]: 2021/06/02
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