老後に公的年金に頼らずとも生活できるだけの資産を築くことを目標に投資をしています。
そうです、最終的な目標は老後の配当金生活です。
受け取る配当金だけで生活できれば、現役時代に築いてきた資産を取り崩す必要はなくなりますから、どれだけ長生きしようが金銭面で心配する必要はなくなります。
配当金生活、素敵じゃないですか?
配当金だけでなくても不労所得のみで生活できるようになれればいいですけどね。
世の中、お金が全てではないけれど、あるに越したことがないのがお金。やっぱりある程度は持っておきたいです。安心感が違いますから。
お金の面で心配しないで老後に配当金のみで暮らすには、いったいどれくらいの資産を築けばいいのでしょうか。
現実的ではないですが年金を受け取らないという設定にすると、驚くほどの金額が必要だということがわかりました。
目次
配当金生活が可能になるにはいくら必要?
各家庭によって生活レベルも違いますし、家族構成も異なりますので参考にならないかもしれません。
最終的な目標は配当金や分配金などの不労所得で年間480万円(税引き後)。
最低でも月に30万円で年間360万円(税引き後)は欲しい。これが最低ラインの目標です。
あくまでも我が家の場合ということで試算してみます。
配当金生活のターゲットは老後ということで、今回は夫婦二人で考えてみたいと思います。
平均的な夫婦の老後の生活費
老後の生活費の目安によると、平均的な夫婦二人の1カ月の生活費は24万円ほど。
【平均的な生活をおくる場合】
24万円とした場合は年間288万円が必要
だけど、ゆとりのある生活をしようとすると38万円必要だと書いてあるのもみかけます。年を取っても、趣味や旅行といったことも楽しみたいですから、我が家の場合は最低でも30万以上は欲しいです。
【ゆとりある生活をおくる場合】
30万円とした場合は年間360万円が必要 40万円とした場合は年間480万円が必要
配当金生活に必要な投資元本はいくら必要か?
年金は考慮せずに配当金だけで生活しようと思うと、投資元本はいくら必要なのかを上記のことから考えてみると、1億円なんかでは足りません。
純金融資産で1億円あれば富裕層といわれますが、それでも配当金生活は無理。
1人暮らしで無駄遣いも全くしない人であれば、1億円でも配当金生活は可能かもしれませんが、夫婦二人だと無理。厳しいですねぇ。
どれだけ難しいんだよ、配当金生活!
配当金を年間288万円受け取る場合(平均的な夫婦二人の生活)
配当利回り2%の場合税引き後では利回り1.6%になりますから、1.8億円必要。
配当利回り3%の場合税引き後では利回り2.4%になりますから、1.2億円必要。
配当利回り4%の場合税引き後では利回り3.2%になりますから、9000万円必要。
配当金を年間360万円受け取る場合(通常の生活)
配当利回り2%の場合税引き後では利回り1.6%になりますから、2.25億円必要。
配当利回り3%の場合税引き後では利回り2.4%になりますから、1.5億円必要。
配当利回り4%の場合税引き後では利回り3.2%になりますから、1.125億円必要。
配当金を年間480万円受け取る場合(ゆとりある生活)
配当利回り2%の場合税引き後では利回り1.6%になりますから、3億円必要。
配当利回り3%の場合税引き後では利回り2.4%になりますから、2億円必要。
配当利回り4%の場合税引き後では利回り3.2%になりますから、1.5億円必要。
ということで、それなりに豊かな配当金生活をしようと思うと投資金額だけで億単位のお金が必要だということ。それも1億どころでは足りない。
まとまったお金が必要になることもある(家の修理や車の買い替えなど)ので、投資資金にプラスしてある程度の予備のお金(預貯金)を持っておきたいですよね。
そう考えると、やっぱり配当金生活はかなりハードルの高いことだとわかります。
配当金生活は難しい!日本株や米国株の過去の配当利回りの推移から検証してみる
配当金生活を実現するためには巨額な投資元本が必要ですが、買値からみた配当利回り(yield on cost)が高ければ高いほど投資元本は少なくても済みます。
先ほども示した通り、税抜きで年間480万円の配当金を受け取ろうとすると配当利回りが2%の場合は3億円もの投資元本が必要ですが、配当利回りが4%もあれば投資元本は1.5億円ですみます。
1.5億円だとしても一般人からしてみるとすごい金額なのですけどね。
ただし、配当利回りが4%というのは過去の日本株や米国株の配当利回りを考えると、かなり難しいことがわかります。
しかも、倒産の心配のない優良企業の株式に限定するとさらに難しくなります。
日本株の配当利回りの推移
1998年からの東証一部上場企業の配当利回りの推移をグラフにしてみました。
利回りが飛びぬけて高くなっているのが、リーマンショックが発生したころで約3%。
2008年以前は東証一部上場企業の配当利回りが1%ほどしかなかった頃に比べれば、配当利回りも高くなっているけれども到底4%には届きません。
しかも、この恐怖に包まれている状況でどれだけの人が全力買いできるでしょうか。
悲観論であふれている状況で全力買いできる人は強靭なメンタルの持ち主である必要があるので、それほど多くはないでしょう。
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米国株の配当利回りの推移
では、米国株の配当利回りの推移を見てみましょう。
米国株の配当利回りは昔はかなり高かったことがわかりますね。
1980年代前半までは4%ほどの利回りがありましたが、最近では2%ほどしかないので日本株の配当利回りとほとんど同じ水準です。
これらのことを考えてみると、本当に配当金生活するにはハードルが高いことがわかります。
配当金生活を目指すことをあきらめてはいけない
いろいろと検証してみると、配当金生活って現実的じゃないよねと考えてしまいそうです。
しかし、連続増配する個別株に投資したり、分配金利回りの高いREITに投資することによって配当利回りを高くすることも可能なので、あきらめる必要はありません。
実際に、企業業績の成長とともに増配を繰り返すことによって買値からの配当利回り(YoC)が13%を超えた日本企業も保有しています。
ということは、優良企業の株式を長期で保有しておけば買値からの配当利回り(YoC)は普通では考えられないほど高くなる可能性を秘めているのです!
オススメ 高配当利回り株と配当成長株への投資。より良い投資先は… オススメ 米国株への長期投資で配当金はどれだけ成長するのか?[2017/12追記]
業績絶好調により、YoC(イールド・オン・コスト)が16%越えになった企業もでてきました!おまけに含み益もたっぷりです。
買値からの配当利回りが16%越えってちょっと信じられないですけど、長期保有していると企業の成長とともに株価も配当金も成長する良い例だと思います。ちなみに日本株です。
[2017/12追記おわり]
配当金生活を目標にする理由は、公的年金がアテにできないから!
配当金だけで生活しようと思うと3億円くらいは欲しいです。
なかなか現実離れした金額なので実感が湧きませんが…。
まぁ、実際には65歳からは年金の給付が始まります(今後はどうなるかはわかりませんが)し、3億円もいらないでしょうけど。
でも、あったらあったでうれしいし安心できますよね。どれだけ長生きしようがお金に関する不安はなくなるので。
老後の生活について不安に思うのは、年金制度がほぼ破綻しているように思えるからです。資産が多ければ年金をもらわなくても何も困らないですから。
配当金生活を実現させるための近道についてはこちらを読んでみてください。
関連記事 配当金生活を実現させる近道とは?
公的年金が必ず現行通りに支給されると思うのは考えが甘いかなと思うわけです。
一昔前までは確か、60歳から年金の受給開始だったのに、今では65歳から。私が年金を貰えるようになる頃には70歳や75歳から受給開始ということになっているかもしれません。
60歳で退職して10年間も年金が支払われないと考えると数千万円の蓄えがないと生活できません。
いざ、年をとってみてお金が貯まってなかったなんていうのは悲劇ですよ。
かといって、老後の費用を貯めるためだけに、まだまだ若くて元気な現役時代を楽しめないのでは本末転倒。
それなりに楽しみながら、贅沢する時はして、締める所は締めるというメリハリのある生活を心掛けています。
だから、自分や家族が価値があると思っていることにはお金を出すのを惜しまないし、子供が小さい間にはできるだけたくさん旅行してます。大きくなると一緒に旅行なんて行かないですから、行ける間にたくさん行って思い出を作っておきたいです。
まずは投資への第一歩を踏み出そう
投資は怖い、ギャンブルだと考える人も少なくないでしょう。
投資法や投資対象によってはギャンブルと思われても仕方ないことも実際にはあります。
仮想通貨なんてものは、まさしくギャンブルです。
少額でやるなら問題ないですが、将来的に配当金生活を目指すのであれば王道の投資をするべき。
投資初心者、少額から投資を始めたい人はワン株やS株がおすすめ
ワン株やS株を利用すれば1株数百円から投資できるので、いきなり大金を用意しなくても気軽に投資を始めることができますよ。
投資に慣れるという意味では単元未満株を利用するのは悪くない選択です。
手数料は割高ですけどね。
お金がなくても投資はできるのです。
関連記事 お金がないけど投資を始めたいときの運用法
配当金生活についてのまとめ
1億円で富裕層ですが、富裕層とはいってもギリギリのラインだと不労所得(配当金)のみでの生活は厳しそうです。
独身なら1億円あれば大丈夫かな。
今の時代、投資で成功した20代の若者でも1億円以上の資産を保有している人はたくさんいますね。投資家という枠組みで見ると、富裕層というのはそんなに特別なものではありません。
関連記事 金融資産1億円以上の富裕層はすごく増えている!
別に不労所得のみで生活しなければいけない理由なんてどこにもないですけどね。
仕事をしていても、いざとなった時に不労所得のみで生活できるという保険があると、大きな安心感につながります。
仕事はいつ辞めてもいい状態だし、アーリーリタイアも可能になる。
相当な高収入でなければ、労働からの収入だけでは3億円などという資産は築けませんから、相続や宝くじを除くと、やはりそれなりの資産を一般人が築こうと思うと投資しかないのかなと思います。
道のりはまだまだ長いですが、地道に勉強しながら投資していこうと思います。
個別株投資に比べて幅広い銘柄に分散投資されている米国株ETFのVTIやVYMへの投資で得られる分配金だけで生活しようと思うと、いくらの投資資金が必要になるかを調べて記事にしています。
関連記事 【VTIやVYM】米国株ETFへの投資で分配金生活するにはいくら必要なのか?
[最終更新日]: 2021/06/21