株式投資をする理由は人それぞれでしょうが、私の最終的な目標は老後に配当金生活ができるくらいまで資産を増やすこと。
将来的には米国株をポートフォリオ全体の半分近く保有したいです。
なぜなら、米国株は株主還元が手厚く、連続増配が見込めるから!
実際にはまだまだキャピタルゲイン狙いの日本株の割合が多く、理想のポートフォリオには程遠いです。
悩みのタネは日本株のリターンに比べて、米国株ポートフォリオのリターンがめちゃくちゃ低いこと!
あれだけ米国市場は上げている(2019年4月にはS&P500は史上最高値付近にある)のに、私の米国株ポートフォリオのリターンはイマイチなんですよね。
もちろん、米国株ポートフォリオはS&P500のリターンを下回っています(>_<)
もう、VOOやVTIでいいんじゃないのか?と悩むんですけど、やっぱり米国の個別株投資で配当金再投資の効果というものを自分で確かめたいんですよね。
あまりにも長期間にわたってS&P500などの指数にアンダーパフォームするのであれば、VTIを米国株ポートフォリオに組み入れようかと検討中なのです。
VTIなどの米国株ETFをポートフォリオに入れたとすると、目標とする金額を分配金として受け取る場合、どれくらいの投資金額があればいいのかを調べてみました。
目次
VTIとVYMの違いについて
まずはVTIとVYMの違いについて説明します。
米国株のETFはいろんな種類があるうえに、名前も似ているのでわかりづらいですよね。
大型株の中でも、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄が重点的に組み込まれています。
VTIとVYMではどちらがおすすめ?
どちらがいいかについては人によるとしか言えませんけど、私ならVTI(米国株100%)を選びます。
もしくはVOO(S&P500)。
VTIは配当利回りに関係なく、ほぼ全ての米国株がカバーされているので、利回りは低め。
高い配当利回りを重視するなら、VYMがおすすめです。
なぜ、利回りの高いVYMを選ばないのかというと、高配当株は業績の成長が限られているものが多いから。
やはり株価上昇の原動力は企業の成長にあります。
米国株を100%カバーするVTIの方が成長株全てをカバーしている一方で、VYMは成長著しい株は低配当、もしくは無配のことが多いため、投資されていません。
配当をとるか、株価の上昇をとるか?ですね。
5年や10年でのリターンはおそらくVTIの方が高いことが多いはずです。
でも、どちらがいいかについては何を重視するかで違ってくるので、人によるとしか言えません。
VTIへの投資で年間の分配金を50万円、100万円受け取るために必要な投資金額は?
VTIは米国株式市場のほぼ全てをカバーしてくれるETFです。
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信託報酬も0.03%と超低コストですし、幅広く米国市場に投資できるので米国株ETFの投資候補として最有力です。
もしくはVOO(S&P500)のどちらかですね。
バフェットはかなり少額ですが、2019年4QからVOOに投資していますよ。
さて、そんな米国株ETFのVTIですが、年間50万円の分配金を受け取るとすると、いくらの投資資金が必要なのでしょうか?
ETFというと、利回りが低いというイメージがあるんですよね。
VTIの配当月は?配当金はいつもらえる?配当利回りは?
VTIの配当(分配金)を受け取るには、3月、6月、9月、12月の特定の日に株主である必要があります。
権利取りをすると、だいたい翌月に配当金(分配金)が支払われます。
VTIの配当利回りは約2%です。(2019/4時点)
VTIから年間50万円、100万円の分配金を得るのに必要な投資額
VTIの直近の分配金(2019/3)は、$0.772でした。
VTIの分配金支払いは4半期ごとですから、1年間に受け取れる分配金額は1株当たり
$0.772 × 4 = $3.088
VTIの株価は約$149なので、分配金利回りは約2%です。
利回り2%のVTIから税引き前50万円の分配金を受け取るのに必要な投資資金は2500万円。
結構な投資資金が必要です。
利回り2%だと、やはり多額の資金が必要になってきますね。
しかも、この50万円というのは税引き前の金額です。
ここから米国で10%課税、その後に日本で20.315%課税されます。
つまり、VTIに2500万円投資したとしても、税引き後に受け取れる分配金は約36万円にまで減ってしまいます(>_<)
※米国での課税は、確定申告することにより、取り戻せる場合もあります。
VTIから税引き後50万円の分配金を受け取るのであれば、約3500万円の投資資金が必要
VTIから税引き後100万円の分配金を受け取るのであれば、約7000万円の投資資金が必要
米国高配当株ETFであるVYMへの投資で年間の分配金を50万円、100万円受け取るために必要な投資金額
もう少し利回りの高い米国株ETFで、米国の高配当株で構成されるETFであるVYMを調べてみましょう。
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米国高配当株ETFであるVYM年間50万円の分配金を受け取るとすると、いくらの投資資金が必要なのでしょうか?
VYMの配当月は?配当金はいつもらえる?配当利回りは?
VYMもVTIと同様に、配当(分配金)を受け取るには、3月、6月、9月、12月の特定の日に株主である必要があります。
権利取りをすると、翌月に配当金(分配金)が支払われます。
VYMの配当利回りは約3%です。(2019/4時点)
VYMから年間50万円、100万円の分配金を得るのに必要な投資額
VYMの直近の分配金(2019/3)は、$0.6516でした。
VYMの分配金支払いは4半期ごとですから、1年間に受け取れる分配金額は1株当たり
$0.6516 × 4 = $2.6064
VYMの株価は約$87なので、分配金利回りは約3%です。
利回り3%のVYMから税引き前50万円の分配金を受け取るのに必要な投資資金は約1666万円。
利回り2%のVTIに比べると、必要となる投資資金が減りました。
ここから米国で10%課税、その後に日本で20.315%課税されますから、実際に受け取れるのは36万円。
※米国での課税は、確定申告することにより、取り戻せる場合もあります。
VYMから税引き後50万円の分配金を受け取るのであれば、約2313万円の投資資金が必要
VYMから税引き後100万円の分配金を受け取るのであれば、約4627万円の投資資金が必要
利回りが1%高くなっただけで、必要となる投資資金は少なくて済みますね。
1億円をVTIやVYMへ投資したときに受け取れる分配金額は?
では、最後に1億円をVTIとVYMに投資したときに受け取れる税引き後の分配金額を計算してみます。
VTIへ1億円投資した場合は約143万円、VYMの場合は約216万円でした。
1億円も投資しているのに、少なく感じますね。
個別株に投資するのと比べると、ETFへの投資の方がハードルは低いし、決算発表のチェックなどの手間はかかりません。
ただ、今の株価水準で考えると、米国株ETFは利回りが低くなっているので分配金生活は現実的ではないです。
リーマンショック時のVTIの分配金利回りは?
リーマンショック発生後の2009年には、VTIの利回りはどのようになっていたのでしょうか?
2009年のVTIの分配金は、$1.107でした。
2009年12月末のVTIの株価が$56.37だったので、リーマンショック発生後の2009年のVTIの分配金利回りは約2%。
あれから10年経過し、現在は1年間で受け取れる分配金額は$3.088ですから、YoCは約5.5%にまで上昇しています。
YoCとは?
つまり、買値でみたときの利回りのことです。
リーマンショック時に1億円をVTIに投資していたら、分配金生活が可能だった!
先ほども書いたように、YoCが5.5%になっているということは、リーマンショック後の2009年にVTIに1億円を投資していたら、今頃は年間550万円(税引き前)ほど分配金を受け取れていたことになります。
ギリギリ配当金生活が可能かもしれない水準ですね。
VYMならもっと利回りが高いので、配当金生活が可能かな。
このように考えると、やはり株価が下落して誰も見向きもしないときに投資しておくのが、最も賢明ですね。
VTIなどのETFの利回りが高くなるタイミングって株式市場が暴落しているときなので、恐怖のあまり買いにくいですけど、勇気をもって投資する必要があります。
ただ、いつ株価が下落するのか、どこが底なのかは誰にもわからないので運次第でもあります。もしかすると、このまま下落しないかもしれませんし。
投資のタイミングなんて、本当につかめませんよね。
自分の納得できる水準の適当なところで、投資するしかありません。
VTIやVYMへの投資についてのまとめ
幅広く分散された米国株ETFは、キャピタルゲインも十分に狙えるが、利回りは低め。
今の株価水準(2019/4)では、VTIやVYMなどの米国株ETFへの投資で分配金生活するのは、かなり難しいということがわかりました。
でも、個別株よりはリスクが低いというメリットはあります。
株式投資で配当金生活するにはいくらの投資資金が必要なのかについての記事も書いています。
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[最終更新日]: 2020/05/27