ロイターの記事に、世界の富裕層は現金比率を引き上げているとありました。
スイスの銀行大手UBS(UBSG.S)とキャンプデン・ウェルス・リサーチの調査によると、ファミリーオフィス(資産家一族の資産管理を目的に設立された組織)は、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱、ポピュリズム(大衆迎合主義)の台頭などを警戒し、今年に入り現金の保有比率を高めた。
調査は、360のファミリーオフィスを対象に実施。年初から現金比率を高めたファミリーオフィスは42%に達した。現金の割合は7.6%で、前年から70ベーシスポイント(bp)上昇した。
記事によると2019年に入ってから現金比率を高めたとあります。
それでも、現金の割合は7.6%しかありません。
安全な債券なども入れると、もっとあるのでしょうか?
詳しいことは何も書かれてないので、さっぱりわかりませんね。
バフェット率いるバークシャーは2019年6月末時点での現金比率(キャッシュポジション)が約36%ほどになっていて、過去最高レベルです。
このような記事を読んでしまうと、現金比率(キャッシュポジション)を高めた方がよいのかなぁと心が動かされてしまいそうになります。
目次
米国株は指標上は割高かもしれないが、金利は低い
S&P500のPER
S&P500のPERのグラフですが、このグラフを見ても今の米国株はどちらかというと割高だと言えます。
ただし、過去と異なるのは今は金利が低いということ。
バフェットも今の低金利が続くと仮定するなら、米国株は信じられないほど安いというような発言をしていました。
まぁ、債券はバブルといわれるくらい上がってますから、やはり買うべきなのは今でも株式ということになるのでしょうね。
10年後、20年後に価値があがる企業を予想するのは難しい
株式投資では、短期的には需給で価格が決まります。
ただし、長期的にはやはり業績でしょう。
バフェットは以前、ブルームバーグのインタビューでこのように発言しています。
関連記事 バフェットは今も株を買ってるよ!バフェットが株を買う理由買った株が来年値上がりするとは考えていません。
明日、明後日、来年の株価がどうなるかはわかりません。
10年、20年後に価値があがると思うから買っているのです。
業績が良好な企業の株だから、そして他と比べて有利だから買うのです。
比較対象は米国30年国債です。
3.02%ほどの利回りが30年間続きます。
投下資本に対して15~20%の利益のある企業に投資するか、それとも利回り3%台の国債を保有するか。
source:bloomberg
10年後、20年後に価値が上がる企業を見つけるなんてかなり難しいことです。
今、業績の良い企業が10年後も20年後も生き残っている保障はどこにもありませんし。
業績がよいにも関わらず何らかの理由で割安な企業に投資して放置がいいのかも?
業績が良いというか、悪いわけではないのに不人気で割安に放置されている企業って探せばあります。
そういう企業は何らかの問題を抱えていることが多いのだけど、割安であれば投資して放置しておけば、いつかは上がる可能性はあります。
個人投資家は機関投資家と違って、短期的なリターンを追い求める必要はないし、好きなだけ待てます。
投資せずに現金で寝かせておこうが、投資して含み損だらけでも上がるまで待つことも可能。
誰からも文句も言われず、自分の好きなように運用できるのが強みです。
いろんな理由があって割安な株を見つけたら、株価は気にせずに保有しておくくらいの気持ちは必要かもしれませんね。
案外そういうガツガツしてない投資の方が、最終的なリターンが高かったということもあります。
今は米国株より日本株の方が割安な企業が多い気がする
米国株の投資割合を増やしたいと常々考えているけれども、依然として日本株の比率が圧倒的に高いです。
今は米国株に比べて日本株の方が割安な株が多い。
今年(2019年)の8月なんて大型株が揃って売られまくっていて、どう考えても安いのでは?と思うような企業が多かったです。
やはり9月に入ってからは見直し買いが入りましたけど、まだまだ安いと思う企業があります。
ただし、表面的には割安に見えるけれども、景気後退期にシクリカル銘柄への投資は控えた方がいいです。
安いと思って投資しても株価はそんなにも上がらないですけどね。。
まとめ
景気拡大期が長く続いたこともあって、リセッションが来るんじゃないかと言われてます。
それに、富裕層が現金比率を高めているというニュースを目にすると、もっと株式を売らないといけないかなと思ってしまいがちですが、必要以上に現金比率を高めるようなことはしません。
10年後に価値が上がってる企業なんて私には見つけられませんけど、現時点で割安だと思われる企業への投資はやめずに忍耐強く保有します!