レイダリオのオールシーズンズ戦略を参考に、リセッションに備えてVGLT(米国長期政府債券ETF)に投資を開始したのが、2019年1月頃。
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2020年になるとコロナショックが発生し、米国の政策金利も大幅に下がりました。
米国政策金利が下がったので、債券のセオリーどおりにVGLTの株価は上昇しました。
2020年4月には0.05%まで政策金利が下がっているので、これ以上下がる余地はほとんど残っていません。
何年後になるかはわからないけれども、いつかは金利は上昇することになるでしょう。
そのときはVGLTの株価はおそらく下落します。
じゃあ、VGLTの株価が好調な今は売るべきタイミングなのでしょうか?
過去の政策金利とVGLTの株価推移から売り時について考えます。
目次
金利が下がれば債券価格は上昇する。債券ETFの株価は好調だ!
さきほども書いたように、
保有する債券ETFは
- BND(バンガード米国トータル債券市場ETF)
- VGLT(バンガード米国長期政府債券ETF)
の2つ。
それぞれのパフォーマンスを見てみましょう。
- BNDは10年年率で3.84%
- VGLTは10年年率で8.82%
BNDのパフォーマンス実績
VGLTのパフォーマンス実績
BNDとVGLTはどちらも債券ETFなのに、どうしてこんなにもパフォーマンスに違いがでるのでしょうか。
それはデュレーションの違いによるものです。
「短期債は長期債より相対的に値動きが小さくて安心だ!」というイメージがありませんか?これを数値で表現したものが「デュレーション」という考え方です。
債券は、満期時には額面金額で償還されますが、途中期間は金利の動きにより債券価格は変動しています。では、どの年限の債券もどんな利率の債券も同じ値幅で動くのでしょうか?実際には、満期までの残存期間が長い債券や利率が低い債券ほど金利の動きによる債券価格のブレが大きくなります。逆に残存期間が短いものや利率が高いものほど金利の動きによる債券価格のブレは小さくなります。「デュレーション」とはこの価格感応度を年数で示したものです。
デュレーションの長いVGLTはデュレーションの短いBNDより値動きが激しい
東海東京証券さんの説明がとてもわかりやすいので図をお借りしました。
出所:東海東京証券
図解されているようにデュレーションが長ければ、金利変動の感度は高くなります。
BNDとVGLTの平均デュレーションを確認すると、
- BNDは6.2年
- VGLTは18.6年
これだけ平均デュレーションが違えば、株価の変動率も違ってきますよね。
BNDデュレーション
VGLTデュレーション
BNDやVGLTなど債券ETFの売り時っていつ?
VGLTに投資を開始して、2020年6月で1年半ほど。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけて米国の政策金利は下がりました。
すると、いつもは値動きが比較的マイルドな債券ETFであるVGLTは大きく値上がり。
リターンは約35%となっています。
米国株ポートフォリオでは株価の暴落時にきちんとヘッジの役割を果たしてくれましたし、債券ETFでこれだけリターンがあれば、もう十分満足です。
VGLTが急騰したタイミングは株式市場が大きく下落していたときだったので、20%弱を利益確定して株式に乗り換えましたが、まだ保有しています。
残りをいつ売ろうか?
できれば分配金を受けとりながら保有を継続して、下がる直前に利益確定したい。
でも、それは無理な話。
出来る限り利益を多くしたいので、VGLTの売り時について考えました。
米国政策金利が実質ゼロ金利の今はBNDやVGLTの売り時なのか?
何度もしつこいですが、金利が上がれば債券価格は下落し、金利が下がれば債券価格は上昇(利回りは低下)します。
そうすると、これ以上金利は下がらないよというときが、債券の売り時といえそうです。
米国の政策金利は0.05%まで引き下げられ、2008年の金融危機以降初めての実質ゼロ金利です。
これ以上はもう下がる余地はほぼない。
あとは上がるだけ。
じゃあ、金利が下がり切った今がVGLTの売り時なのでしょうか?
そうとも言い切れないんですよ。
米国政策金利と米国債券ETFであるVGLTの株価推移をグラフにしたので見て下さい。
グラフを見てもらえばわかるように、2015年後半から政策金利は段階的に引き上げられました。
でも、VGLTの株価はそんなにも下がってないように見えませんか?
わかりやすいように、ちょうど政策金利が上がっていき、ピークを迎える頃までの部分を拡大してみました。
債券と金利のセオリーどおりに、VGLTの株価はやはり下落。
でも、下落率は高値から20%だけです。
デュレーションの長いVGLTでも、このくらいの下落率なのでデュレーションの短いBNDの下落率はおそらくもっとマシなはず。調べてないけど…。
20%も下落するのは耐えられない!というような人は、政策金利が低い今は、やはり売り時なのかもしれません。
少なくとも、政策金利が低下した今は債券ETFの買い時ではないでしょう。
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米国長期債券ETF(VGLT)の売り時についてのまとめ
デュレーションの長いVGLTは金利の変動に敏感である。
将来的に金利が上がる局面ではVGLTの株価は下落すると考えられるので、金利が上昇する前に一旦は利確しておくのが手堅いですね。
問題はいつ金利が上がるのか?
そんなこと予想しても無理なので、個別株が欲しいと思う価格まで下落したらコロナショックでも実施したようにVGLTからの乗り換えを進めていきます。
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