千年投資の公理 売られ過ぎの優良企業を買うを読みました。
投資家に素晴らしい利益をもたらしてくれる企業とはどういった企業だと思います?
千年投資の公理は、儲かる企業選びのヒントが書いてある投資本です。
株式投資で利益をあげる方法はいくつもあって、人それぞれで儲け方は違います。
投資する際に気を付けていることは、優良企業の株式を適正価格で買って、できるだけ長期で保有するということ。
どんなに優良企業であっても、高すぎる株価で買ってはいけません。
高すぎる株価で買ってしまうと、長い間含み損に耐える日々が続くかもしれまん。
まぁ、適正価格がいくらと見積もるのかは永遠の課題ではありますが。
では、千年投資の公理を参考にして、素晴らしい企業の探し方について考えてみます。
目次
千年投資の公理に書いてある株式市場で利益をあげる方法とは?
千年投資の公理には、株式市場で利益をあげる方法として下記のように書いてあります。
- 長期間にわたって平均以上の利益をあげることができる企業を探す。
- その企業の株価が本質的価値より安くなるまで待ってから買う。
- 企業価値が低下するか、株価が割高になるか、さらに優れた投資先がみつかるまで、その銘柄を保有する。保有期間は、月単位というよりも年単位で考える
- この手順を必要に応じて繰り返す。
引用元:千年投資の公理
この本の中では、長期的な潜在利益を秘めた素晴らしい企業を探す指標としてROC(資本利益率)を紹介しています。
ROCは企業がどのくらい効率的に資産を活用して株主のために利益を生みだしているかを測定するための指標で、わりと有名な指標。
ROC(資本利益率)が高い企業
高いROCを維持していくことは、かなり難しいと書かれてあります。
高ROCを維持するのが難しい理由はライバル企業が現れるから。
儲かるビジネスがあるとわかれば他社はどんどん参入してきます。
その結果、高いROCを維持できずにライバル企業が参入してくればくるほど、低下するのです。
しかし、ライバル企業が参入してきても高いROCを維持する企業も存在します。
こういった企業の例として、アンハイザーブッシュ・インベブやオラクル、ジョンソン&ジョンソンといった優良企業が挙げられていました。
これらの企業は利益率が高く、長期間にわたって厳しい競争に耐えてきた企業。
おそらく他社にはない経済的な堀という競争上の優位性があるので、厳しい競争に耐えて高いROCを維持できるのでしょう。
経済的な堀(ワイドモート)についての記事を今までいくつか書いているので、よかったら参考にしてみてください。
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企業の価値とは?
企業価値とは何でしょうか?
企業価値は、事業の収益力、キャッシュフローの安定性、キャッシュフローの成長性で算定できます。
この辺のことを詳しく知りたいのであれば、ちょっと難しいですが下記の書籍がおすすめです。
数字がたくさん出てくるので、苦手な人もいるかも?
企業の価値に影響する重要な要素
千年投資の公理では、企業の価値に影響する最も重要な要素として4つが挙げられています。
- どれだけの現金を生みだすか(成長)
- 予想キャッシュフローの確実性(リスク)
- 事業を維持するために必要な投資額(ROC)
- ライバルを食い止めておける期間(経済的な堀)
より良い投資先を見つけるためには、これらの要素をしっかりと調べ、企業分析することが大切なのです。
とはいうものの、ここまでしっかりと投資先企業を分析するのは時間も気力も必要なので誰もができるわけではないと思いますし、私もできていません。
しかし、投資で並外れた利益を得ようとするのであれば、これくらいは調べ上げる努力はおそらく必要ですね。
忍耐強く待つ
バフェット関連の書籍を読んでいて、何回も書いてあることがあります。
それは忍耐強く待つということ。
投資の世界では、『ストライク』と宣言されることはないので、適正価格になるまで待つことは重要なのです。
チャーリー・マンガーも同じようなことを言っています。
- 成功とは、忍耐強く待ち、時が来たら、積極的に行動するということです。
- 私たちは衝動に駆られてバットを振ることはありません。チャンスが来るまでずっと待つつもりです。時期によっては、投資先を探す時間があきれるほどあります。
- 私たちは二人とも素晴らしいチャンスがあればすぐに行動します。
いくら優れた企業であっても高すぎる株価で買ってしまうと、利益を得るのに時間がかかり過ぎますし、含み損の期間が長ければ心が折れてしまうかもしれない。
トレンドにのるのはある意味、正しいかもしれないけれど、バリュエーションが高すぎるときは注意したほうがいいですね。
しかし、素晴らしい企業というのは、割安と思われるレベルにまで株価が下がることはめったにないので、投資するタイミングは難しい。
優良企業の株にはいつでも投資しても良いという意見もあるかと思いますが、私はできる限り安く買いたいと思うので、投資機会を逃してしまっているのかなと思うこともあります。
下がるのを待っていたら、いつまで経っても買えないという不安もありますから、買うタイミングは本当に難しいです。
適正価格で買いたい企業のリストを準備し、その株価になるまで待って襲いかかる。
あまりえり好みしすぎてもいけないが(チャンスにはコストもかかる)、判断がつかないときは「損失を出すことよりも、儲からない事のほうが常に勝る」ということを覚えておいてほしい。
引用元:千年投資の公理
上記のようなアドバイスもあります。
含み損を抱えることも厭わないのであれば、どのタイミングで買っても大丈夫。
まさに、投資法だけでなく、投資のタイミングも人それぞれですね。
投資家に富をもたらしてくれる企業(儲かる株)のまとめ
経済的な堀を持つ企業だと思っていても、実際には堀でもなんでもなく、ただの間違った思い込みであり、腐食していく堀というのもあるのです。
また、競争上の優位性をもたらす業界構造の役割や、故意ではなくとも経営陣によって壊されていく堀などについても書かれてあるので、千年投資の公理は投資をする上で大変役に立ちます。
一度、読んでみてはいかがでしょうか。
かなりお勧めできる投資本です。
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[最終更新日]: 2020/06/26