
かなり為になる投資本であるテンプルトン卿の流儀をまた読みなおしています。
テンプルトン卿の流儀は、今までに何十回と読んできました。
名著は何回読んでも、毎回新たな気付きを与えてくれますから繰り返して読みます。
今回、しっかりと読んだのは第6章の”バブルで空売りするには及ばない”です。
テンプルトン卿の流儀によると、米国市場ではIPOの件数の急増は市場の行き過ぎを示す兆候として一般に受け止められている。とありますが、現在の日本の株式市場ではどうなのか気になったので、調べてみました。
目次
IPOの件数の推移とTOPIXの推移
私事ですが、今年は人生で初めてIPOに当選しました。
100株しか当選しなかったのだけど、利益もでたし良い経験をさせてもらいました。
資金が余ってるなら、利益の出やすいIPOに応募するのもアリかなぁと思うようになりましたね。
関連記事 IPOが補欠当選だったのに繰り上げで約定!初値売りの利益は?
2017年はIPOが多いという感じはしませんが、例年と比べてどうなのでしょうか。
2001年から2017年までのIPO件数とTOPIXの推移
出所:JPXのデータより作成
株式市場が好調なのにも関わらず、2001年から2006年までと比べてIPOの件数はかなり少ないです。
リーマンショック発生後の2009年はIPO件数が激減してますね。
経営者は株式に対する熱狂が高まったときに株式公開すると、より多くの資金を調達することができるので、株式市場が好調なときを狙って株式公開することが多いです。
でも、ここ数年は株式市場が好調でも、IPOの件数は伸びてませんね。
昔に比べて新規上場の審査が厳しくなっているということも理由のひとつなんだそうですが、それにしてもIPO件数の過熱感は感じられません。
テンプルトン卿の教え
2000年ごろのITバブルのときは、まだ投資の世界に足を踏み入れていなかったので、株式市場がどんな感じだったのかは本で読むことしかできないのだけど、かなり株式市場は活況だったようです。
テンプルトン卿の流儀によると、ITバブル目前の1999年頃におこっていたこととして下記のように書いてあります。
- 堅実な投資家がこぞってハイテク銘柄に投資していた
- 大勢の投資家が優良株の定義を変え、コカ・コーラ、フィリップモリス、AT&Tなど何世代にもわたってポートフォリオを構成してきた銘柄が、ポートフォリオから消えた
- バロンズがリターンの振るわないバフェットを揶揄するような記事を掲載した
デイトレーダーがバフェットを揶揄するような記事がウォールストリートジャーナルに掲載された後、まもなくしてITバブルは弾けました。
投資家が注意しなければならないことについて、書かれていたので紹介します。
「過熱株」つまり株価が企業の経済価値から離れてどうしようもないほど上がり過ぎたために下落するしかない銘柄に手出ししてはならない
引用元:テンプルトン卿の流儀
株式市場はバブルなのか?
今の株式市場全体がバブルだとは思わないけれども、割安だと思われる株式はほとんどなさそうな感じですが、中には評価されすぎだと思われる株もあります。
株主優待が新設されるとか、拡充されるとか、株式分割されるという理由だけでストップ高近くまで買われるのは、あきらかに行き過ぎのような気もします。
相場の天井も大底もあとになってからしかわからないので、今後はどうなっていくのか何ともいえないですが、注意はしておこうといつも考えてます。
関連記事 暴落は忘れた頃にやってくる!対処法を考えておこう。
バフェット曰く、ビットコインはバブルだそうです
フォーブスにバフェットのビットコインに関する見解についての記事がありました。
そのバフェットが先ごろ、ビットコインについてこう発言した。
「ビットコインの価値を評価することはできない。価値を生み出す資源ではないからだ・・・バブルの類いの中でも、本物のバブルだ」
バフェットの「啓示」の全てを読み解くことに夢中な人たちにとって、この発言の意味するところは明らかだ──仮想通貨は、有形資産ではない。利益を生み出すものでも、配当金が出るものでもない。それ自体に「帳簿価額」がないものを、どのように評価できるだろうか?ビットコインを買っている人たちは、単に価格が上がることに賭けているだけだ。(中略)
「…規制されておらず、管理もされていない。米国の連邦準備制度もどの国の中央銀行も監視をしていない。仮想通貨というものを全く信頼していない。いずれ崩壊すると思う」
ビットコインがバブルであると考えているのは、バフェットだけでなく、大物投資家のレイ・ダリオやアイカーンも同じです。
それにしても、ビットコインなどの仮想通貨の最近の値動きは激しそうですね。
仮想通貨に投資していないので、どういった取引をするのかわからないのだけど、人様のブログを見ていると、値動きが激しいのだなということはわかります。
上手くいけば短期間で大きな利益を手にすることができそうですが、素人は手出し無用で、距離を置いた方がいいと思います。
まとめ
過去には株式市場の過熱状況とIPO件数の増加には相関があったようですが、リーマンショック以降はIPO件数も少なく、株価推移との相関は見られませんでした。
バブルなのかどうかは、あとになってからしかわからないですし、何がきっかけとなって下落し始めるのかもわかりません。
それに、最近の北朝鮮をめぐる世界各国の動きも気になります。
急落や暴落があった場合にどのように対処するかは、日頃から対策を練っておきましょう!
[最終更新日]: 2020/02/07