
現時点で年金を受給している世帯は、厚生年金であれば年金のみでも生活が可能なのかもしれません。
しかし、今後はどんどん年金受給額は減らされていく方向にあるでしょうし、受給資格の引き上げられる可能性も大いにあります。
60歳で退職した場合は、年金受給までの生活費は保有する金融資産からの取り崩しになるわけで、現役時代の自助努力がなければ到底生活していけません。
老後資金の2000万円不足問題はかなりの反響がありましたが、どう考えても年金だけで老後資金を賄うことなんてできません。
自助努力は必須なのです。
目次
老後までに2000万円は努力すれば貯められる
家計の金融行動に関する世論調査(2018年)によると、金融資産が0の世帯は811世帯。
※調査対象は全国8000世帯で回収率は44.7%です。
金融商品保有額がゼロの世帯がかなり多い印象をうけます。
一方で、金融商品保有額が2000万円を超える世帯も多くあり、格差がすごいですね。
60代で2000万円以上の貯蓄があるのは全体の22.3%です。
出所:FNN PRIME
全体の22%が老後の2000万円をクリアできていることから考えても、自助努力でなんとか貯められる金額だと思いますけどね。
22%にあてはまる人達が皆、高収入ということもないでしょうし、少ない収入からでもコツコツと努力して貯めてきたという人もいるでしょう。
老後に2000万円準備するというのは、そこまで難しいとも思えないです。
準備できないと考えている人は多いようですが、本当にそうでしょうか?
25歳から毎月5万円ずつ貯金すれば60歳で2000万円は貯められる
大学を卒業して就職してすぐは給料もそんなに多くないので、毎月5万円の積立は無理だとしても、25歳から毎月5万円ずつ貯金すれば60歳で2000万円は貯められます。
子供を育てながら、住宅ローンを払いながらだと厳しい世帯もあるのかもしれないけれども、夫婦共働き、副業などで毎月5万円くらいなら貯金できそうです。
贅沢三昧だといくら収入が多くても貯められません。
実際に金融資産保有額と年収にはあまり関係ないという調査結果もあるくらいですし。
老後の生活が非常に心配な人が約36%もいる
家計の金融行動に関する世論調査(2018年)で年金に対する考え方の結果は下記のグラフのようになっています。
年金でさほど不自由なく暮らせる世帯や日常生活費程度はまかなえる世帯が半数以上。
年金だけでは日常生活費程度もまかなうのが難しいと回答している世帯は約42%もいます。
持ち家で厚生年金の支給額が多いのであれば、現状の年金制度では年金だけで生活できる世帯が多いみたいですね。
国民年金だけとか、厚生年金の支給額が少ない場合は年金だけでの生活は無理なのでしょう。
また、老後の生活を非常に心配していると回答した世帯が36%もいます。
老後の生活を心配している理由は
- 年金や保険が十分ではないから
- 十分な金融資産がないから
- 現在の生活にゆとりがなく、老後に備えて準備していないから
というのが、主な理由です。
老後に備えた貯蓄ができないと回答している世帯が37%もあります。
収入を増やす努力と支出を減らす努力を怠ってはいけない
収入を増やすというのは簡単ではありませんが、支出を減らすのは努力次第でどうにでもなります。
安心して老後を迎えるためには、支出を抑えるという努力は怠ってはいけません。
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投資で殖やすというのも老後の資金をつくるためには有効であるけれども、その前に支出の削減は忘れてはなりません。
投資の種銭は努力して作るものです!!
iDeCoやNISA(つみたてNISA)を利用した資産運用も考えてみる価値あり
老後に2000万円不足するという問題があってから、証券口座を開設する人が増えているそうです。
日本人は欧米人と比べて貯蓄や保険が好きな人が多いですが、できるならば多少のリスクは覚悟のうえで投資はした方がいいでしょう。
信託報酬の低い株式のインデックスファンド積立を大学卒業後からコツコツと継続するだけでも、かなり違ってくるように思います。
iDeCoなどは強制的に毎月積立できますから、お金があったら使ってしまうというような人にはかなり有効です。
関連記事 個人型確定拠出年金(iDeCo)はどれだけ節税できる?メリットとデメリット。
貯蓄する前から老後までに2000万円貯めるなんて無理といってないで、老後を安心して迎えるためにも、とにかく行動に移してみることをおすすめします。