
個人投資家の中でも投資対象としているものは、さまざまだと思います。
投資信託(アクティブ、インデックス)やETF、個別株、債券、FXや先物取引など色々あります。
それぞれどんな投資対象で資産運用するかによって、運用時の心構えや取るべき行動は違ってくると思うのです。
今回はインデックスに投資する投資信託での資産運用と、個別株投資での資産運用の場合について、どちらを選べばいいのか、どのような心構えが必要なのか、私なりの考えを書いてみます。
目次
個別株での資産運用時の心構え
大きな利益を狙うことができるのが、個別株投資。
個別株投資のみで億り人とよばれる富裕層にまでのぼりつめた投資家は多数います。
個別株で運用する場合ですが、ここでは値動きだけに注目して投資するデイトレなどの短期売買については考えません。
中長期で投資する場合について考えてみます。
投資対象はじっくりと選び、定期的なチェックが必要
中長期で個別株に投資する場合に重要だと思う事は、投資対象とする企業を如何にして選ぶかということ。
長く保有することを前提に投資しているわけですから、足腰のしっかりとした企業を選ぶ必要があります。
一番最悪なのは、投資期間中に倒産してしまうこと。そういうのは避けなければいけません。
売掛金が急増しているとか、回転率を調べてみて悪化しているとか、営業キャッシュフローが毎回マイナスであるとか、会計発生高を調べたりして利益の質が悪くないかなどをチェックしておけば、倒産しそうかどうかはある程度わかると思います。
粉飾決算などで悪質な場合などは分からない場合もあるかもしれないけれど、大概はわかるのではないでしょうか?
これらをチェックするためには決算書や有価証券報告書のチェックが欠かせません。
決算書の読み方については、決算書がスラスラわかる 財務3表などの本を一冊買って読んでおいた方がよいと思います。
業績に関係なく、需給だけで株価が下がった時は買い時
企業業績に関係なく、需給によって手当たり次第に売られることってよくあります。
そういう時は買っておいて損はないと思っているので、余裕があれば買うようにしています。
今年(2016年)で言えば、1月や2月の急落時や6月の英国のEU離脱の時。
企業価値(保有する資産など)に着目して投資するバリュー投資を実践している場合でも、買付時よりも下がったのであれば買っておいたら良いのではないでしょうか。
安全域がさらに広がったということですから。
注意が必要な株価の下落もある
急落時はいつでも買って良いのか?というと、それはNOです。
買ってはいけないのは企業業績が自分の描く成長ストーリーから外れた時でしょうか。
業績に陰りがあると、成長期待で買われているような株(グロース株)は叩き売られます。
半値どころか、もっともっと売られることも多いです。株式の格言に半値八掛二割引というものがありますが、本当にそれくらい下げる時もあるのです。
実際に私も経験しましたよ(泣)
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成長は魅力的だけれども、投資家の高すぎる期待を背負っているグロース株は投資の見極めが非常に難しい。
ただ、成功すれば莫大な利益が得られるのだと思います。
ファーストリテーリングやセブン&アイHDなんかをまだ誰も注目していない時から保有していれば目の眩むような利益を得られているはずです。
そこまで保有し続けるのは至難の業ですけどね。
普通の投資家はある程度の利益が出た時点で利益確定してしまうのです。だから大きな利益は得られない。
以上のことから、自分がどういった点に着目して投資するかによって急落時の対処法が異なってくるはずです。
個別株で資産運用する時は、どういった視点で投資したのかということを常に意識しておいた方がいいですし、思わぬ急落の場面でも冷静に対処できる精神力は必要です。
投資信託での資産運用時の心構え
投資信託での運用といっても、アクティブファンドとインデックスファンドがありますし、それぞれ注意しなければいけないこともあります。
アクティブファンドでの資産運用
アクティブファンドに投資していた時期がありました。
投資を始めて1~2年くらいの時だったかな。結局は損失を出して終了。
当時、私が買っていたのは投資成績が非常に良くて賞もとったことのあるアクティブファンドでした。
”朝日Nvest グローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E(エーベスト・イー)”というアクティブファンド。
どうしてこの投資信託を買っていたのかというと、単に過去の成績が良かったからです。
その後は、リーマンショックがあってボロボロでしたけどね。ある程度、戻した時に売却して損失確定しました。
比較的良いアクティブファンドだと今でも思うのだけど、投資時期が悪かった…。
投資する時期って非常に重要だし、投資を継続していくことも非常に重要。
それと、今になって思えば信託報酬が高い。高い信託報酬が気にならなくなるくらいの高パフォーマンスをあげているのならば文句もないですけど。
この投資信託で私は損失を出したけれども、きちんと積立投資している人は利益がでていることでしょう。
何といっても設定来の運用成績は+286%で、参考指数としているMSCI All Country World Index ex Japanはわずかに+20.5%ですから、圧倒的な差がありますので、優秀なアクティブファンドです。
明らかに私の投資信託での運用に関する知識が少なかったこと、精神力が足りなかったことが原因。
それから、アクティブファンドで資産運用する場合は、優秀な投資信託を選ぶことが非常に大事です。
ピーター・リンチが運用していたころのマゼランファンドのような投資信託で資産運用していれば、自分で運用するよりかなり良いリターンが得られると思いますよ。
今でいうと、2008年の設定来のリターンが2017年10月末現在で377.5%を記録しているレオスのひふみ投信はかなり優秀なアクティブファンドといえるでしょう。
2017年から投資開始したマイクロソフトやアマゾンの株価もかなり値上がりしています。
さすがはプロといいたくなるような運用成績なのです。
ところが、たいていのアクティブファンドはインデックスファンドには勝てないと言われているので、選ぶのが非常に難しいです。
優秀なアクティブファンドを選んだら、あとはコツコツと積立投資していくのが王道なのではないでしょうか。
インデックスファンドでの資産運用
インデックスファンドに投資していて、利益が現時点で出ているのは学資保険の代わりに教育費として積立しているセゾン投信のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと、確定拠出年金(401K、DC)で積立しているインデックスファンドのみです。
利益が出ている一番の理由は、積立を継続していること。
リーマンショック時は、どれも含み損を抱えていました。
けれど、セゾン投信もDCで買い付けを行っている投資信託も自分の意思とは関係なく、自動で積み立ててくれるので、有難かったです。
意志の弱い人は絶対に自動積立にすべきです。
難しいことだとは思うけれど、少々の含み損は気にしないという精神力も時には必要。
私がセゾン投信やDCで利益が出ているのは、自動積立のおかげです。
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投資信託で資産運用中に急落したら…
アクティブファンドであれ、インデックスファンドであれ、資産運用中には何度も急落する場面があります。
個別株投資と違って、投資信託の積立を行っている場合は、急落したからと言って特に買付する必要はないのではないかと思います。
毎月1回は決まった日に定期的に買い付けている分だけで十分なのではないでしょうか。
考え方は人それぞれなので、投資信託で資産運用している人でも急落時には追加で買い付けしている人もいるとは思いますけど、私は毎月積み立てしているセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは積立以外に買付したことはありません。
急落時にしてはいけないこと。それは積立を止めたり、含み損に耐えられずに売却することです。
投資で成功するには忍耐も必要なのです。
以前にも何回か記事にしているけれど、投資信託での資産運用って割高なのか、割安なのかの判断が難しいです。私にはその判断はできません。
投資信託での資産運用の出口戦略は私の課題です。特に401K(iDeCo)で積立している投資信託はいつ売却すればよいのか迷います…。
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まとめ
この記事は、今まで私が経験してきたことを踏まえて書いてみました。
上手くいったこともあるし、失敗に終わったこともたくさんありましたが、投資において色々なことを経験したので少しは投資との向き合い方やコツのようなものもわかってきたような気がします。気のせいかもしれないけれど(笑)
個別株投資においては、トータルでは大きく勝てている(と思っている)ので、投資に対する心構えは完全に間違ってはいないのかなと思います。
株式投資で大きな利益を得るつもりなのであれば、個別株投資にチャレンジするべきでしょう。
一方で、そこまでの利益は望まないけれども、リスクを抑えて資産運用したい人には広く分散されたインデックスファンドの自動積立がおすすめです。
保有している資産、家族構成、投資スタイル、投資対象など、投資家によって千差万別ですし、一時有効だった投資手法がその後は通用しなくなったなんてことは山ほどあります。
投資に正解というものはおそらくないと思いますので、自分で投資方針を決めてブレない姿勢は非常に大事です。
その時その時に流行りの投資手法を取り入れて、コロコロと投資方針を変えるようではカモになるだけです。
[最終更新日]: 2020/02/10