
バリュー株トレーディングを読みました。
バリュー株トレーディングでは株式相場は3つにわけられると書かれています。
- 強気相場
- 弱気相場
- レンジ相場
そして、レンジ相場は長く続くことが多く、うまく立ち回ることができないとほぼゼロのリターンと配当しか得られないということになるのです。
100年あるとすると、そのうちの50年以上がレンジ相場だそうですよ!
強気相場や弱気相場の時期は長くはないのです。
レンジ相場はリターンを得にくいということで弱気相場のように感じられるのですが、この2つは同じではありません。
バリュー株トレーディングは、長く続くレンジ相場でどのように投資に取り組んでいくべきなのか?について詳しく書かれています。
今の株式市場は、おそらく著書のいうところのレンジ相場にあたると思っています。
目次
レンジ相場とはどんな相場なのか?
弱気相場はどんな相場なのでしょうか?
弱気相場は日本の株式市場の1980年代後半から底を打った2003年までが該当します。
弱気相場は高すぎる株価の崩壊に景気後退が追い打ちをかけたときにしか起こらないのです。
一方で、レンジ相場とは激しい株価の上昇と下落と横ばいの時期を経て、最終的には株価がスタート時点と同じ水準にまで戻ってくる相場のことを指します。
バイ・アンド・ホールド手法は買うだけで売りを忘れた投資法
耳が痛いのは、バイ・アンド・ホールド手法は買うだけで売りを忘れた投資法だと書かれていること。
株式を買う時は規律ある行動をとるのだが、その後は具体的な売りの規律もなく保有しているだけだと。
バイ・アンド・ホールド手法は強気相場のときは、保有し続けるだけで利益が出るので有効な投資法です。
しかし、レンジ相場の場合は株価が元の水準に戻ってしまうため得られたはずの利益を失ってしまうんですよね。
レンジ相場で利益をあげる方法
では、レンジ相場はどのように乗り切ればよいのか?
詳細は本書を読んでもらいたいのですが、
- 投資に値する企業を分析する方法
- 買いのプロセス
- 売りのプロセス
について詳しく書かれています。
キャピタルゲインの源泉は企業の利益成長である
当たり前のことですが、株価が上昇するために必要なのは企業が成長すること。
短期的には需給の問題もあるけれども、長期的にみれば企業が成長することで株価は上がります。
成長する企業は、どんな企業なのか?競争力は将来にわたって続くのか?をよく考えて投資しなければなりません。
有利な投資決定は将来が不確実なときに行われる
将来が不確実なときは、株価が下落していることが多いです。
そういうときにこそ、有利な投資決定ができるのです。
どんなに優良で有望な企業でも、高すぎる株価で投資しては利益は出ません。
また、株式投資の未来にも同じようなことが書かれていたのですが、高成長国は有望な投資国とはいえないとも書かれてあります。
その理由は?
高い成長率を誇る国への投資は割高なときに投資してしまいがちだからです。
株を買う時に売りの基準を決めておく
株に投資する際には、売りの基準を決めておけということ。
どのような基準に達したら売却するのかを明確にしておくことで、自分の感情と切り離します。
大切なのは、感情を入れずに売りを実行するということ。
規律ある売りのプロセスを忘れてしまうと、前にも書いたように『買うだけで売りを忘れた投資法』を実践してしまうことになり、あとから後悔することになるかもしれません。
株価の天井で売り抜けようなんて思わないことです!
バリュー株トレーディングの商品説明
内容紹介
“四季報投資家”のバイブル!
PERは正しい使い方がわかる
大相場のあとのレンジ相場で確実に利益を確保する方法今後数十年間のアメリカ株は、新高値を付けたかと思えば数年来の安値に落ち込むなど、ジェットコースターのような激しい乱高下を繰り返すだろう。こうした激しい動きはまだ過去の事実にはなっていないが、18年に及ぶ長期の大強気相場が2000年に終了したあとを受けて、これからトレンドのない長いレンジ相場が続くのは間違いないだろう。こうした変動の大きいレンジ相場で相応の利益を手にするのは、それにふさわしい投資戦略を持っている投資家だけである。
この厳しい投資の現実をだれよりもよく理解しているのは、優れたファンドマネジャー兼投資教育家、そして著述家でもあるビタリー・カツェネルソンであろう。
彼は本書のなかで、前の強気相場で大きな利益を上げた従来のファンダメンタルズ手法に磨きをかけ、レンジ相場向けに改良したアクティブなバリュー投資法をあますところなく公開している。この本はちまたにあふれている単なるバリュー投資の解説書ではない。前の強気相場の名残である高水準のPERが続く厳しい投資環境のなかで、多くの投資家がリターンと資金の喪失に悩んでいるとき、本書は相応の利益を手にするための深い洞察とタイムリーな投資テクニックが盛り込まれた実践的な指南書となるだろう。
本書の第1部では、過去200年にわたる米国株式市場のヒストリカルな推移とパフォーマンスを分析し、長期の強気相場・弱気相場・レンジ相場をもたらした要因を検証している。続いてそうした長期相場を支配していた人間の心理、現在の米国株式市場が長期のレンジ相場に突入した可能性、このレンジ相場がどれくらい続くのか――といったことが詳細に検討されている。
そして第2部ではこうした現実を踏まえて、われわれ投資家はどのように対処すべきかという戦略が述べられている。具体的には優良企業の条件とその株式を適正な価格で購入するための方法、すなわち現在のレンジ相場に適切に対処するためのアクティブなバリュー投資の実践法が明らかにされている。こうしたアプローチのベースとなるのが、企業の質・成長・評価という3つの条件の分析である。
そして最後の仕上げとして、優良企業の株式の買いと売りの方法、それを成功させるためのリスクと分散投資の考え方に焦点が当てられている。
まとめ
レンジ相場での対処法について知ることができただけでも、買って良かったです。
過去の株式市場のデータも併せて掲載されているので、わかりやすかったですよ。
また何度も読み返したくなる良書でした。
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[最終更新日]: 2020/02/07