MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法を読みました

 

最近また、投資ブログで有名な広瀬さんのMarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法を読んでいます。最近はブログを更新されていないですね・・・。残念だわ。

 

米国株投資に限らず、どこの国の株式投資でも通用するようなことが書かれてありますし、内容も難しくなく、投資初心者でも十分に理解できる内容になっています。

 

Market Hack流投資術10か条

  1. 営業キャッシュフローのよい会社を買え
  2. 保有銘柄の四半期決算のチェックを怠るな
  3. 業績・株価の動きが荒々しい銘柄と、おとなしい銘柄をうまく使い分けろ
  4. 分散投資を心掛けろ
  5. 投資スタイルをきちんと使い分けろ
  6. 長期投資と短期投資のルールを守れ
  7. マクロ経済がわかれば、投資家としての洗練度が格段に上がる
  8. 市場のセンチメントを軽視する奴は儲けの効率が悪い
  9. 安全の糊代をもて
  10. 謙虚であれ(投資の勉強に終わりはない)

この10か条さえ励行すれば、投資で大失敗はしません

引用元:MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

 

第1章は上記の投資術に関して書かれてあり、それ以降はデイトレについてや長期投資のコツなどについて書かれてあります。

 

 

市場のセンチメントを軽視すると儲けの効率が悪い

 

第1章で印象に残ったし、常に意識しておきたいのが次の言葉。

『投資』の文字が踊るようになったら、買いの手を控えろというもの。

この類の事は昔からよく言われています。

 

例えば、靴磨き少年の話なども同じことです。

普段は投資に興味なさそうな人たちまでもが投資の話をするようになった時には、株式市場は天井が近いということなのです。

 

今になって振り返ってみると、この靴磨き少年の逸話にピッタリとあてはまるようなことが実生活でもあったのです。

それはどんなことかというと、2005年や2006年頃は勤務先でも投資の話をしている人が異様に多かったということ。

 

TVや雑誌などでも物言う株主で有名な村上氏やホリエモン、タワー投資顧問の清原氏などの名前をよく見かけたと思います。

あの頃と比べれば今は投資ブームというほどの感じは全くしませんが、どうなのでしょうね?

 

最近になって感じるのが、昔と比べて米国株投資をする人や米国株投資ブログが増えたということ。

米国株の投資環境が格段に良くなったというのも一因だと思います。

特定口座はあるし、手数料は安くなったし、取り扱い銘柄も豊富に揃えてありますから。

 

このような状況は、もしかして米国株投資のプチブームなのかもしれませんね。

 

 

世界分散投資ブームで初めて買ったETFは損切り

私が米国株に初めて投資したのはリーマンショックの前2008年の春頃でした。

取引履歴を過去に遡って調べてみると、投資先は個別株ではなく、ETFを買ってました。

TOKとかEEMです。

 

おそらく、2007年頃からブームになっていた世界分散投資の影響で、私もTOKやらEEMやらを買ったのだと思われます(笑)

あまりよく覚えてはいませんが。

 

2007年頃はダイヤモンドZAIを読んでいて、日本株は不調だったけれども外国株は好調だったので、世界中の株式への分散投資が人気だった気がします。

今、手元に当時のダイヤモンドZAIがあるのだけど、タイトルが凄いです。

 

『成長する世界の株に投資しよう!』

急成長する中国、インド、ブラジル、ロシア(BRICKS)はもちろん、EU加盟前夜のトルコ、レアメタルの宝庫南アフリカ、完全復活のアルゼンチンまで全13か国徹底大研究!

 

結局、世界分散投資を開始して1年も経たずにリーマンショックが発生して、長い間含み損でした。

たまたまなのかもしれないけれども、雑誌で大々的に取り上げられるようになったら、ほぼ天井という悲しい結果になりました。

その後はある程度、株価が復活した2014年頃に売却してました。結局は損切だったと思います。

 

ブームに踊らされた結果、損失を出した典型例ですね(泣)

 

 

証券会社や投信会社が考えた恐ろしい宣伝文句

ドルコスト平均法だとかなんとか、耳触りのよいキャッチフレーズに乗って、高かろうが安かろうが、インターネットの「Always on」(常にON)よろしく、いつ買ってもOKというわけです。これは投資家の自主性の放棄であり、モノの値段という、当たり前の経済感覚をマヒさせる、無頓着な態度です。

(中略)

さらに深刻なのは、新しい投信の募集というものは、相場が天井をつける頃に限って活発になるという傾向がある点です。

引用元:MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

 

「しっかり毎月積み立てて、きちんとドルコスト平均法を励行していればよい」とは書かれていますので、積立て投資は重要だということ。

あっちこっちのファンドに乗り換えするような行き当たりばったりの投資法は止めるべきなのです。

 

証券会社や投信会社のキャッチフレーズは鵜呑みにしてはいけません。

いつも自分自身でしっかりと考えて、納得した後に投資するという投資の基本を忘れてはいけないのです。

 

電車の中吊りの雑誌の宣伝に投資の見出しがあったり、日経新聞に投信の全面広告が出たりしたら、その分野の株や投資信託は避けることをMarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法では推奨されています。

 

これらのブームに乗せられないようにすることで、パフォーマンスは格段に改善するとのこと。

 

「今回だけは違う」などとは思わないこと!

株式投資で一番危険な言葉が「今回だけは違う」(This time it's different)という言葉。

これは投資をしている人であれば、一度くらいは聞いたことがあると思います。

 

新聞や雑誌などのメディアで「今回の相場は違う」という議論を見かけたら、そろそろ末期症状かもしれないと警戒しておいた方がよいでしょう。

 

長期投資のコツ

 

長期投資のコツについても書かれてありました。

 

長期投資のメリットとは何でしょうか。

それは、投資したタイミングが悪くても長期で保有するのであれば、投資タイミングは比較的問題にはならないという事と、売買手数料などのコストを低く抑えることができるという事です。

 

長期投資のメリットを享受するために必要なこと

長期投資のメリットを享受するためには、銘柄選びは慎重に行う必要があります。

長期投資だから、どんな株を買ってもよいというのは愚かな考えで、ダメな株に投資してしまうと長期で保有するのでリスクは大きくなります。

 

長期投資をするためには、健全な投資対象を選べるスキルを身につけておく必要があると書かれてあります。

 

健全な投資対象を選ぶために必要なのは、どのようにして企業が価値を高めて来たのかという過去の実績について、しっかりと調査することです。

 

どのようにして企業価値を高めてきたのか?の尺度として、BPS(一株当たりの純資産)の推移を観察しましょうとあります。

他にも営業キャッシュフローや純利益、売上高などもチェックしておいた方がよいです。

 

ポイントとしては、下記のことを満たしている会社は長期投資の対象となるでしょう。

  • 営業キャッシュフロー>純利益
  • 営業キャッシュフロー・マージンが15~35%ある会社

※営業キャッシュフロー・マージン=営業CF ÷ 売上高

 

私もこれから、保有株について上記の2点を満たしているのかを確認してみるつもりです。

 

まとめ

 

MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法は、投資家のレベルに関わらず読める本だと思います。

ひとつの事について深く掘り下げているわけではないので、物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、投資の基本的なことはだいたい書かれてあるので、どちらかというと投資を始めて間もない方が読むとよいかもしれません。

 

記事にした内容以外でも、新興国市場に投資する際の注意点やインデックス投資、各国に投資する際の目の付け所についても書かれてあり、とても参考になりました。

 

 

[記事公開日]: 2017/05/17
[最終更新日]: 2020/02/07
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